名誉会員の江原絢子先生が第32回南方熊楠賞の受賞者に選ばれました

南方熊楠賞は、国内外を問わず民俗学的分野、博物学的分野の研究に顕著な業績のあった研究者に対し、人文部門、自然科学部門から交互に年一名に授与されます。
第32回南方熊楠賞選考委員会は、人文部門の受賞者として、調理という作り手の視点から日本における食物史という学術領域を開拓してきた江原絢子氏を選考しました。 来る5月14日(土)、紀南文化会館小ホールにおいて、第32回南方熊楠賞授賞式・講演会が開催されます。

江原先生は、調理科学分野における食文化研究の先駆けとしてこの分野をけん引し、名実ともに第一人者でいらっしゃいます。
本学会の記念事業として刊行した『伝え継ぐ日本の家庭料理 全16巻』は、20年前の特別研究「調理文化の地域性と調理科学 —豆・いも類利用の地域性—」に端を発しており、 江原先生は研究委員長として聞き書きを率先して行い、その手法を教えひろめ、後継の全国的な調査研究の礎を築いてくださいました。